渓流の朝(新潟県魚沼市/破間川右沢)
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■撮影:2009年5月24日16:30/新潟県柏崎市高柳町塩沢
豪雪地帯に建つ普通の民家で、積雪期の採光を工夫している民家がないものかと探しているのだが、これがなかなか見つからない。
自分が見てきた中で、唯一該当するのが十日町市(元川西町)にある重要文化財の星名邸である。
星名邸は酒造業も営んでいた大地主の町家であるから普通の民家ではない。
写真は先日撮った民家である。
車を走らせていたら、背の高い大きな民家が目にとまったので、車から降りて観察した。
でも、やっぱり積雪期の採光に特別な工夫はみられない。
撮った写真を見ていて、うん?って思った。
待てよ、この手の普通の民家は、はなから積雪期の採光は放棄していたのじゃないかと。
今でこそ雪は少ないが、昔は平地で3mも雪が積もり、屋根の雪堀り(雪下ろし)をすれば2階の屋根まで雪で埋もれてしまう。
冬は窓に雪囲いをして雪から家を守り、暗い屋内で春が来て雪が解けるのをじっと待つ。
それが当たり前と思っていたのじゃないか。
だから、普通の民家に積雪期の採光を考える必要がなかった、というか余裕がなかった。
玄関上の2階の窓が出っ張っているのは、どうにも1階から出入りできなくなった時に、ここから出入りするのだろう。(たぶん)
3日前の5月27日の記事でも書いたが、豪雪地の十日町市小白倉集落に住む元大工さんもそう言っていたのが本当のように思えてきた。
出来るだけ家を高く建てて、少しでも雪に埋もれないようにした。
それが豪雪地帯に建つ庶民の民家だったようだ。
機会があったら、この民家の住人に聞いてみることにしよう。
○撮影:2005年2月5日/新潟県柏崎市高柳町荻ノ島(この写真のみ)
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■撮影:2009年5月24日17:00〜19:30/曇り→小雨/新潟県柏崎市高柳町荻ノ島
荻ノ島集落は豪雪地の農山村だ。
民家や農機具置場などが田んぼを囲んで環状に点在する「環状集落」だ。
ヨーロッパなどでは、広場や教会が中心にある環状集落は多くあるが、日本ではめずらしい。
中門造りの茅葺き民家が多く、春夏秋冬と美しい集落はカメラマンにも人気のスポットだ。
住民の方にお聞きしたら、民家は30数軒あるそうだが、10軒ほどが空家になったそうだ。
写真を撮りながら環状集落のメリットを考えていた。
メリットの一つは、真ん中の田んぼ越しに複数の民家が見え、お互いの様子がわかること。
「○○どんの家は灯りが消えたから、もう寝たかな」とか。
集落コミュニティーの形成には役立っていそうだ。
真ん中の田んぼを広場・公園・集会場・学校・などに置き換えれば、現代の住宅地や集合住宅のコミュニティー形成にも応用できる。
○撮影日:2005年2月5日(この写真のみ)
冬はこんなです。
環状集落のメリットをもう一つ。
下の写真のように、道路は円弧を描きながら曲がって消えてゆき景観の変化に富む。
道路の消え去るところは必ずアイストップになる。
上の写真の民家の右側をアップ。
右側1階の落し板が入っているところ(1間巾)と掃き出しのガラス戸(1間巾)が入っているところは、以前見学した夏には開け放されていた。
これも越後では「雁木」と呼ぶ。
雁木は積雪時に屋内と屋外との緩衝帯の役割を果たす。
雁木は民家の知恵。
茅葺きの里に夜がきた
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■撮影:2009年5月24日13:30〜16:15/新潟県十日町市小白倉(旧川西町)
小白倉は豪雪地帯だ。
民家は谷間の斜面に寄り添うように建っている。
戸数は40ほどとのことで、民家は中門造りが多い。
「中門」とは母屋の前または後ろに突き出た玄関や馬屋の部分をいう。
数年前に長岡造形大学が、3年程かけて集落内のほとんどの民家について調査したそうだ。
また、ロンドンの建築専門大学のAAスクールがここでワークショップを行ったこともある。
手前の寄棟屋根の部分が元の茅葺き部分、それに直行する奥の切妻屋根の部分は後で増築したもの。
集落内のほとんどの茅葺き民家はこのように増築している。
上の写真の民家の左をアップ。
2階窓の部分が跳ね出していて、この地方一帯でよく見かけるが、わざわざ跳ね出す理由がわからない。
元大工さんだという住民の人に聞いたら、「屋根の雪堀(雪下ろし)をすると1階が埋まるから、この2階の窓から一時出入りする」とおっしゃっていたが・・・。
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■2009年5月9日12:10/新潟県西蒲区/巻漁港
新潟市からの仕事帰り。
巻漁港に車を停めて、お昼のコンビニ弁当を食べようとしたら・・・。
クルクル、クルクルと回る風車じゃなくて干物。
電動で動く。
半分程は売れたようで、ちょっと寂しい干物車。
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■2009年5月13日18:30/晴れ、寒い/新潟県長岡市前島町
昨日の18:00前。
仕事をしていて外に出てみたら面白い雲が上空に。
すぐ近くの信濃川の土手の撮影ポイントに行ったら、先客が三脚をセットし始めていた。
お邪魔しちゃ悪いので別の場所を探しているうちに時間切れ。
なんだか雲と夕日だけの写真のようで・・・。
ま〜、気分転換したからヨシとしよう。
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■2009年5月3日7:00/薄曇り/福島県南会津郡只見町
イワナよ、喰え!なんて思いながら竿を振っているのだろうか。
浪速から来たというおっちゃんはイワナ狙い、自分は感動カット狙い。
抜きつ抜かれつ只見沢を遡上してゆく。
おっちゃんのバックのなかにはイワナが2匹とヤマメが1匹。
この沢にはイワナの尺ものがけっこういるのだそうだ。
自分が水流に向ってアップ写真を撮っていると、おっちゃんが「???、こう斜めに撮ったらええやん」と遠くの風景を指差す。
「はい、そうですね〜」と素直に返事。
だいぶコミュニケーションとれて頃合よしで、「写真、撮ってもいいですか〜」
「わたし?OK〜!」とおっちゃんは気さくだ。
初対面の人との交流も写真の恩恵で、これもまた楽しい。
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今日から数回に分けて五ヶ浜集落を紹介します。
五ヵ浜集落の西は日本海、東は山野草で有名な角田山。
住民の方の話では、かつては漁業を主な生業としていた集落とのことだ。
民家は規模も大きく造りも立派、集落内には大木が多く茂る。
まち並みは大変美しく、大きなお寺もあり歴史を感じる集落だ。
しかし、ここにも過疎の荒波が・・・。
■2009年5月1日11:30〜14:00/晴れ/新潟市西蒲区五ヶ浜(旧巻町)
「船枻(せがい)造り」の民家。
集落内の民家の多くがこの造り。
自分なりに民家を定義するならば、「民家とは、地元でもっとも手に入りやすい素材を使い、地元の技術を使い、地元の職人がつくる、気候風土にあった家」。
「住宅は商品だ」との考えからでは、暮らしや文化や景観はけっして創れないと思いますが・・・。
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昨年の9月の写真です。
■建築名:椿寿荘
■場 所:新潟県南蒲原郡田上町
■撮影日:2008年9月7日10:50〜13:00
椿寿荘は豪農で名を成した田巻家の離れ座敷。
雨の日の日本建築はしっとりとした情緒があっていいものだ。
ここの見所はたくさんあるが、土縁もその一つ。
屋内側から、畳の続き間→畳廊下→板廊下→土縁→庭と繋がる。
土縁を含めた半屋外空間は庭と屋内を緩やかに繋ぐ建築装置だ。
外は雨、板廊下に腰掛けて庭を眺めれば、何とも気持ちの良い初秋の風が通り抜けてゆく。
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