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2009年9月10日 (木)

越後の民家/光の筒(新潟県糸魚川市筒石)

■撮影:2009年9月4日/新潟県糸魚川市・筒石集落

幅員が3.5m程度の道路の両側に、木造3階建ての住宅が軒をくっ付けてびっしりと建っている筒石集落。
この集落のほとんどの家は、道路正面からみた両側の外壁は隣家とくっ付いているから、その外壁面に採光のための窓はない。
採光には不利な家のつくりである。

集落のまち並みを高台から眺めていたら、1間角程度の大きさの塔のようなものが屋根の上に突き出ている民家が数軒あることに気が付いた。
サッシが嵌っているから、下の部屋に光を取り込むために設けられているようだと調査に行った仲間と推察した。
それで、その家を訪ね、挨拶してから玄関先でこの家の奥様に聞いた。
「屋根の上に突き出ている塔のようなものは、どんなふう使われているのでしょうか?」と問うたら、
奥様が「これですか?」と指差した先には上から光が降りてくる茶の間があった。
「見てもいいですよ」とのありがたいお言葉に、茶の間に上がらせてもらって撮影したのが下の写真。

光の筒を見上げる
R0011531w18

この民家は築80年程とのことだ。
この光が降りてくる筒、昔は囲炉裏の煙出しに使っていたのだそうだ。
時が経ち囲炉裏は使わなくなったので、こんどはサッシを入れて2階の部屋と1階の茶の間への採光に利用している。
聞き忘れたけれど、この高窓には開閉するためのオペレーターは無さそうだった。
もしも高窓が開閉できたら、重力換気による通風にも非常に役立つ窓になる。
この光の筒、冬は寒いので親が「塞ごうか」と言ったら、子供に反対されたと奥様は嬉しそうに言っていた。
で、冬はどうするかというと、吹き抜けの一番下の枠に棒を架け渡し、その上にアクリル板のようなものを載せ、光は上から通すようにするけれど暖気は上に逃げないように工夫したのだそうだ。
この大学1年生だという女の子、なかなか建築を見る目がある!
長期間住み続けられている民家にはいろいろな建築的工夫があることが多いのだが、これもその一つ。

筒石集落のまち並み
R0011543h18

筒石集落については以前にも書きましたので、よろしかったら次の二つのサイトもご覧ください。
筒石集落1(←クリックしてください)
筒石集落2(←クリックしてください)

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