万両
| 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (0)
「浜屋商店の写真があると聞いており是非拝見したいと探しましたが見当たりませんでした。ついては再度ブログに掲載していただければ幸いに存じます。」とのメールが小須戸のご出身で横須賀市在住のKさんから私のところに来ました。
お会いした事のないKさんから、この拙いブログに興味をもって頂き恐縮しておりますが、これもネット社会のありがたいご縁と感謝し、2010年11月5日にこのグログで掲載した記事を再アップします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■撮影:2010年9月17日/新潟市秋葉区小須戸
この日、酒屋と化粧品店を営む浜屋さんの町屋を調査させて頂きました。
(浜屋さんから掲載許可を頂いたのでブログにアップします)
○○ちゃんは、表通りからウラニワまで土足で通り抜けできるトオリドマで三輪車に乗って遊んでいます。
(なるほど、トオリドマは子供の遊び場にもなるのですね)
トオリドマに沿ったナカニワには、花(仏様に供えるのでしょうか)がバケツに入れて置いてあります。
振り売り(行商)のおばさんから買った枝豆もザルに盛られて置いてあります。
生活感が溢れている素敵なナカニワです。
おかみさんが、トオリドマから食事室を兼ねたダイドコロに入り、枝豆の茹で加減をみてはまたミセ番に戻っていかれます。
(土足の暮らしって便利なものですね)
その絶妙な茹で加減の枝豆は、調査後に僕らの前にボールごとドサッと出され、遠慮しながら(?)もあまりにも美味しかったので全部食べてしまいました。
浜屋さん、ご馳走様でした。
このように、小須戸の町屋の暮らしは、トオリドマとナカニワを中心に成り立っています。
ナカニワは、ダイドコロで食事しながら緑を眺め、月見や雪見を楽しみ(「雪が好き」とおっしゃったおかみさんの言葉が印象的でした)、お茶を飲み、枝豆や西瓜を食べ、風が通り抜け、光りを取り込み、冬には雪下ろしの場ともなる暮らしと密着した多用途空間です。
羨ましいほどに暮らしを楽しんでおられるご家族に会えた私も幸せな気分となりました。
愛着をもって暮らせる住まいの先に、豊かなまちづくりがあるのだと実感しました。
小須戸のまちが増々素敵になるように願っています。
浜屋さんの皆様、ありがとうございました!(感謝!感謝!です)
(画像はクリックで拡大します)
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
■撮影:2011年12月31日14:30/曇り/新潟県柏崎市椎谷
西の日本海と東の山に挟まれた狭い平地に旧北国街道が続き、その街道に沿って椎谷集落はある。
鉄塔が林立している場所のすぐ向こうは東京電力柏崎刈羽原子力発電所。
高台からこの風景をじぃっと見ていたら、東日本大震災で被災した集落と同じではないかと・・・。
切妻屋根で妻入りのまち並みは、新潟県中越地方の沿岸部に多くみられる。
屋根は瓦、外壁は下見板で、塩害に強い外装材は沿岸部の定番。
冬期には時に風速30mをも越す海風が荒れ狂うのだから、下見板は屋根下までしっかりと張り上げられる。
沿岸部から離れた地域に見られる、外壁の上部にシックイ壁を残したようなデザインはここでは気候が許さない。
新建材のサイディングを張った住まいも見受けられるが、外壁材で一番長持ちするのは板張りなのになー。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
昨日と同じ荻ノ島集落です。
同じような写真ばっかりで、皆さん飽きましたよね。
今日でラストにします。
下の写真4枚は全て同じ民家です。
以前に調査のお願いをしましたが、都合がつかず断念した民家です。(屋内を拝見したい!)
茅葺屋根の母屋に増築したと思われる「表中門」と「裏中門」は、まだそれほど年月は経っていないようです。
造りのしっかりとした家をつくり、家族構成や時代の価値観に合わせ手を入れながら永く住み続ける。
30年や40年で壊されてきた戦後の家づくりとは根本的に家に対する価値観が違いますよね。
住まいの一つ一つは建築としては小さなものですが、その一つ一つの家が、そしてそこに暮らす一人一人がまちをつくっていくのだと思います。
首都圏でも地方でも。
東日本大震災で崩壊した集落ではこれから本格的に復興住宅が再建されると思いますが、永く住み続けて集落の再生が出来るような住まいができたらいいなー、と思うのは僕だけではないと思います。
■撮影:2011年12月31日8:00〜10:00/雪、時々薄日/新潟県柏崎市高柳町荻ノ島
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
荻ノ島は、集落の真ん中にある耕作地を囲むように家屋が建ち並ぶ日本では珍しい環状集落です。
激しく雪が降っていたかと思うと時々薄日も射す中を、傘をさしながらの撮影です。
■撮影:2011年12月31日8:00〜10:00/雪、時々薄日/新潟県柏崎市高柳町荻ノ島
中門造りの民家です。「中門」とは主屋から突き出た玄関や厩の部分をいいます。主屋の裏側に寝室等が突き出た「裏中門」をもつ民家も見受けられます。
環状集落の景観的な特徴は、耕作地を挟んだ対面にはよその家が見えることです。
コミュニティー形成には有効な集落形態です。
住民の方にお会いすれば、「おはようございます。写真を撮らせて頂いてます」とご挨拶します。
すると「ご苦労さまですね」なんて言葉をかけてくださいますが、大晦日に写真を撮っていることに少々恥ずかしさも感じます。(物好き・・・笑)
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
最近のコメント