フォトコンテスト受賞写真

2023年9月21日 (木)

高校通学原風景

■デジタルカメラマガジン 2023年10月号選考 <プリント部門>佳作

選者(岡田 敦)からのコメント
【講評】北海道で生まれ育った僕にとって、雪の降る夜にともる駅の光はどこか懐かしく、写真を見た瞬間、遠い故郷のことを思い出しました。撮影地は新潟のようですが、この作品を見て、自分の故郷を思い出す方もいるでしょう。

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■撮影:2021年12月19日/新潟県

1960年、高校通学の便宜を図るために地元住民の要望により再開した駅。
あれから63年、何人もの高校生がこんな風景を見て何かを感じながら通学して、そして大人になっていったに違いない。
小さな集落は、画像右の急斜面の下にある。

 

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2023年7月27日 (木)

花見提灯の風

■デジタルカメラマガジン 2023年8月号選考 <プリント部門>佳作

選者(岡田 敦)からのコメント
【講評】川面を渡る風に吹かれ、散った桜の花びらが美しい渦を巻いています。その渦の向こう側には紅白の提灯の明かりが映り込み、まるでいくつもの時が重なり合っているかのような、幻想的な雰囲気の作品に仕上がっています。

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■撮影:2023年4月8日/新潟県長岡市

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2023年1月21日 (土)

蘇る記憶

■デジタルカメラマガジン 2023年2月号選考<プリント部門> プリント佳作作品

選者(岡田 敦)からのコメント
【講評】柔らかな光が降り注ぐもやの中に、1本の木が真っすぐ立っています。被写体は、地震で川がせき止められたことで水没した杉の木。枯れてもなお倒れまいとするその姿に美しさすら感じます。

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■作品名:蘇る記憶

■撮 影:2022年11月19日/新潟県長岡市 山古志地区

2004年の新潟県中越地震で、川が堰き止められて水没した杉の木。
普段は震災のことは忘れているが、ここに来ると当日の記憶が鮮明に蘇る。
震災から18年経ったこの日、朝靄の中からようやく出てきた柔らかな光の中に立っていた。

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2022年9月21日 (水)

叫魂

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」2022年10月号<デジタルフォト部門>準優秀賞作品

選者(ハービー・山口 先生)からのコメント
【講評】夏の定番である大輪の花火。今年は数年ぶりに復活した花火大会もあったようです。夏祭りの明るいイメージがある花火大会ですが、この作品の被写体は新潟県の長岡花火。昭和20年8月1日の長岡空襲の翌年から続く、新潟の人々の思いを背負った慰霊と平和への祈りの花火です。モノクロで花火の輪の形に強さがあり、星のように明かりがちりばめられています。パチパチと音がするという2つの大輪の花火の下には、平和な街の夜景が克明に写っています。

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■撮影:2014年8月2日20:56/新潟県長岡市

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2022年4月22日 (金)

大雪下校

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」 2022年5月号<デジタルフォト部門> 佳作作品

選者(ハービー・山口 )からのコメント
【講評】大雪の中、電車のヘッドライトで照らされる雪。明かりで照らされたホームはまるで舞台写真のようです。そこにタイミング良く下校時の学生が登場してくれました。作者の今井さんの持つ、引きの強さで撮られた1枚です。

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列車は大雪のために15分ほど遅れて到着。
列車から女子高校生が降りてきてビックリ。
この駅で降りたのはこの女子高校生と男子高校生2人だけでした。
雪国の暮らしの1シーン。

□撮影:2021年2月4日

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2021年11月19日 (金)

なかよし下校

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」 2021年12月号 <プリント部門> 佳作作品

選者(鶴巻育子 先生)からのコメント
【講評】日本らしさがある、穏やかな日常の風景です。奥行きを感じる構図、スクエアのトリミング、線路を渡るランドセルの子どもたちのタイミングの良さ、柔らかいトーンや色合いの調整と丁寧に仕上げた整った作品です。

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ローカル沿線の日常風景を切り取りました。

■作品名:なかよし下校

■撮影:2021年6月15日/新潟県十日町市

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2021年3月22日 (月)

花冷え風 (新潟県長岡市 柿川)

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」2020年の桜フォトコンテスト 準優秀賞作品

選者(柄木孝志 先生)からのコメント
【講評】満開の桜よりも、散り際や散った後をどのように表現するか。センスや工夫が問われる撮影ですが、この1枚は発想のオリジナリティを強く感じさせてくれます。桜の花びらに埋まる小川を長秒で表現し、そこに木々を写りこませる工夫。「こうすれば、こうなるんじゃないか」という、撮影者の妄想、イメージを見事に形にしたそのアイデアに感服です。

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桜の樹を映す川面を、冷たい風に散った桜の花びらが流れていました。
画像を上下反転しています。

□作品名:花冷え風
□撮 影:2020年4月13日/新潟県長岡市 柿川

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2020年11月20日 (金)

雲の舞台 (新潟県魚沼市 枝折峠)

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」2020年12月号 2019年の紅葉フォトコンテスト佳作作品

選者(柄木孝志)からのコメント
【講評】撮影をしていると、主題と異なる想定外の風景や環境に出くわすことも多々あるもの。この1枚も作者いわく、別の目的があったとのこと。運とともに、偶然の風景を瞬間に切り撮る判断力がすばらしいです。まさに風景写真の醍醐味ともいえる作品です。

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舞台は、白い雲の海。
主役は、舞台を背景に立つ尾根上の樹々。
一本一本の樹々は主役を張れるほど個性的ではないけれど、役者が舞台で共演して一つの思いを伝えているように見えた。

■作品名;雲の舞台

■撮 影:2019年10月21日6:40/新潟県魚沼市 枝折峠

 

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2020年2月13日 (木)

無音 (新潟県小千谷市)

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」20206月号選考〈プリント部門〉 佳作

選者(鶴巻育子 先生)からのコメント
【講評】音のない世界を 見事に表現している作品です。素朴な風景と舞い散る雪の組み合わせがロマンチックです。細かな雪や繊細な枝のようすを確認できるA3サイズのプリントにしたかいがありました。これからも地元の風景をぜひ撮り続けてください。

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雪が降る。ただ降り続く雪、雪、雪。

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■撮影:2020年2月10日16:21/新潟県小千谷市

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2018年8月11日 (土)

昇魂 (新潟県長岡市・長岡花火)

■ デジタルカメラマガジン2019年12月号選考<プリント部門>:入選

選者(岡嶋和幸 先生)からのコメント
【講評】新潟の長岡空襲犠牲者の慰霊のために打ち上げられる花火だそうで、そのダイナミックな様子が美しく捉えられています。スケールの大きさも伝わってきます。とても力強く感じられるモノクロプリントも好印象です。上昇する煙の感じが魅力的なので、縦位置で切り取られた写真も見てみたいと思いました。

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気がついたらお盆。
今年も長岡花火は撮れなかったので3年前の写真です。
長岡花火は、昭和20年8月1日の米軍の大空爆で亡くなられた1485名の長岡市民の慰霊と平和への祈りを込めた花火大会です。

バチバチバチッ!って巨大爆竹のような破裂音と同時に放された閃光は、死者の魂に見えました。
風に流されず上空に昇って行く煙りは、死者の意思のように感じました。

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■撮影:2015年8月3日20:38/新潟県長岡市

 

 

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