フォトコンテスト受賞写真

2024年8月 4日 (日)

君のゆく道

■デジタルカメラマガジン 2024年8月号選考<プリント部門>入選

選者(小林紀晴 )からのコメント

【講評】とても強い写真です。さまざまな条件が重なったと思いますが、あたかもトンネルの奥に太陽があって日が昇ってくるところのように見えます。被写体がきちんと中央にあるシンメトリーな構図で、写真の力を感じました。一瞬のことで露出も難しかったと思いますが、ハイライトからシャドウまでキレイに出ていて、白飛びもなく、線路も光っていて見事です。

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■撮影:2020年6月19日/新潟県小千谷市

トンネルの奥が微かにほんのりと明るくなったと思ったら、レールの光がグングンこちらに向かって伸びてきた。
列車がトンネルから出る直前、薄霧にヘッドライトの光が一瞬だけ扇状に広がった。
この時刻、ローカル線の乗客のほとんどは帰宅する高校生。
光輝くレールは、君の未来へ続く道。

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2024年6月14日 (金)

ほたる

■デジタルカメラマガジン 2024年6月号選考<プリント部門>佳作

選者(小林紀晴 )からのコメント

【講評】おそらく雨が降っているのでしょう。絶妙な時間帯を捉えた作品です。構図にもムダがなく、線路の曲線も素晴らしいです。撮影位置で構図を作り込み固定し、レンズを構えて列車が来るタイミングを待っていたのでしょう。良い瞬間です。

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■撮影:2020年6月19日/新潟県小千谷市

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2024年3月20日 (水)

聖域

■デジタルカメラマガジン 2024年4月号選考<プリント部門>入選

選者(小林紀晴 )からのコメント

【講評】上品な用紙と写真の内容が良く合っています。A3の大きなプリントで、周囲のフチのバランスも適切。雪原と空が同じような明るさと色みで、わずかに境界線があり、その中央にポツンと木立が見えます。その上下がシンメトリーな点も面白いです。とても静かで音のない雰囲気がよく伝わる、落ち着いて見られる作品です。

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■撮影:2016年2月7日/新潟県小千谷市

サラサラな極上の粉雪が降り続いていた田んぼ。
信心はほとんど無い自分だが、小さな杉林が佇む広大な雪景色と寒い大気に聖なる場を感じた。

 

 

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2024年1月26日 (金)

冬の応援歌

■デジタルカメラマガジン 2024年2月号選考<プリント部門>入選

選者(岡田敦)からのコメント

【講評】夕暮れどきの山間を走る気動車のディーゼル音が遠くから聞こえてきそうな作品です。しんしんと降る雪の描写も美しく、フラッシュを意図的に発光させることで、近くに降る雪に光が当たり、それが無数の白い玉ボケとなり、幻想的な雰囲気を作り出しています。微粒面の半光沢の用紙と作品の雰囲気もよく合っています。 

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■撮影:2020年12月14日/新潟県

 

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2023年9月21日 (木)

高校通学原風景

■デジタルカメラマガジン 2023年10月号選考 <プリント部門>佳作

選者(岡田 敦)からのコメント
【講評】北海道で生まれ育った僕にとって、雪の降る夜にともる駅の光はどこか懐かしく、写真を見た瞬間、遠い故郷のことを思い出しました。撮影地は新潟のようですが、この作品を見て、自分の故郷を思い出す方もいるでしょう。

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■撮影:2021年12月19日/新潟県

1960年、高校通学の便宜を図るために地元住民の要望により再開した駅。
あれから63年、何人もの高校生がこんな風景を見て何かを感じながら通学して、そして大人になっていったに違いない。
小さな集落は、画像右の急斜面の下にある。

 

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2023年7月27日 (木)

花見提灯の風

■デジタルカメラマガジン 2023年8月号選考 <プリント部門>佳作

選者(岡田 敦)からのコメント
【講評】川面を渡る風に吹かれ、散った桜の花びらが美しい渦を巻いています。その渦の向こう側には紅白の提灯の明かりが映り込み、まるでいくつもの時が重なり合っているかのような、幻想的な雰囲気の作品に仕上がっています。

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■撮影:2023年4月8日/新潟県長岡市

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2023年1月21日 (土)

蘇る記憶

■デジタルカメラマガジン 2023年2月号選考<プリント部門> プリント佳作作品

選者(岡田 敦)からのコメント
【講評】柔らかな光が降り注ぐもやの中に、1本の木が真っすぐ立っています。被写体は、地震で川がせき止められたことで水没した杉の木。枯れてもなお倒れまいとするその姿に美しさすら感じます。

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■作品名:蘇る記憶

■撮 影:2022年11月19日/新潟県長岡市 山古志地区

2004年の新潟県中越地震で、川が堰き止められて水没した杉の木。
普段は震災のことは忘れているが、ここに来ると当日の記憶が鮮明に蘇る。
震災から18年経ったこの日、朝靄の中からようやく出てきた柔らかな光の中に立っていた。

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2022年9月21日 (水)

叫魂

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」2022年10月号<デジタルフォト部門>準優秀賞作品

選者(ハービー・山口 先生)からのコメント
【講評】夏の定番である大輪の花火。今年は数年ぶりに復活した花火大会もあったようです。夏祭りの明るいイメージがある花火大会ですが、この作品の被写体は新潟県の長岡花火。昭和20年8月1日の長岡空襲の翌年から続く、新潟の人々の思いを背負った慰霊と平和への祈りの花火です。モノクロで花火の輪の形に強さがあり、星のように明かりがちりばめられています。パチパチと音がするという2つの大輪の花火の下には、平和な街の夜景が克明に写っています。

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■撮影:2014年8月2日20:56/新潟県長岡市

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2022年4月22日 (金)

大雪下校

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」 2022年5月号<デジタルフォト部門> 佳作作品

選者(ハービー・山口 )からのコメント
【講評】大雪の中、電車のヘッドライトで照らされる雪。明かりで照らされたホームはまるで舞台写真のようです。そこにタイミング良く下校時の学生が登場してくれました。作者の今井さんの持つ、引きの強さで撮られた1枚です。

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列車は大雪のために15分ほど遅れて到着。
列車から女子高校生が降りてきてビックリ。
この駅で降りたのはこの女子高校生と男子高校生2人だけでした。
雪国の暮らしの1シーン。

□撮影:2021年2月4日

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2021年11月19日 (金)

なかよし下校

■写真雑誌「デジタルカメラマガジン」 2021年12月号 <プリント部門> 佳作作品

選者(鶴巻育子 先生)からのコメント
【講評】日本らしさがある、穏やかな日常の風景です。奥行きを感じる構図、スクエアのトリミング、線路を渡るランドセルの子どもたちのタイミングの良さ、柔らかいトーンや色合いの調整と丁寧に仕上げた整った作品です。

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ローカル沿線の日常風景を切り取りました。

■作品名:なかよし下校

■撮影:2021年6月15日/新潟県十日町市

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